【業界を知る】物流業界が抱える課題~ドライバー不足問題~

物流業界が抱える課題

ネット通販の拡大・輸出入の増大で人手不足が大きな課題!

物流業界を語る上では、近年のインターネット通販の拡大や、輸出・輸入の大幅な増大は避けて通ることができません。また、宅配業界の人手不足問題も深刻化し、各社の課題となってきています。

厚労省の統計によるとトラックドライバーの有効求人倍率は3.26倍(2018年12月時点)で、前職素の2倍以上も高いのです。

このままだと「荷物はたくさんあるのに配達する人がいない!」という状況に陥ってしまうことが予想されています。

ドライバー不足の問題

しかし、個人宅への配送が急激に増大したことにより、ドライバー不足は宅配業者を中心に深刻な課題となっています。留守による再配達が多ければ多いほどその分、人件費が無駄になってしまうため、近年ではコンビニ受取や、荷物を預けて置けるロッカーなどの開発・設置が急速に拡大しています。

特に昨今では新型コロナウィルスの影響でECの需要がますます高まり、今後の物流を維持するにはドライバー不足の解消が急務だと言えます。運送企業の経営者は、女性や経験のある高齢者を即戦力として採用するようになってきています。しかし、今も男性が圧倒的に多い業界であることには変わりません。

若い​​​​​トラックドライバーは4人に1人!?

トラックドライバーが不足している理由の中には「収入の低さ」や「過酷な労働環境」といった仕事条件面の問題もあるようで、そもそも運送の世界に足を踏み入れる若者が少なくなっているからだと言われています。

先ほどご紹介したお話と合わせて、そのために現在の物流業界ではドライバーの高齢化が進んでいます。国土交通省が2014年7月に発表した“自動車運送事業等における労働力確保対策について”によると、大型トラックのドライバーの平均年齢は46.2歳。年齢層は40~60歳の間に集中しており、40歳未満の若いドライバーは全体の4分の1しかいないのだそうです。

もし今後も若いドライバーが増えないまま、20~30年が経過し、上記の世代が定年退職をしてしまうとドライバーが激減してしまうことが想定されます。運ぶべき荷物増加の一途という状況をふまえると、このドライバーの高齢化・減少化の傾向は深刻な問題と言えそうです。

ドライバーの安全性も大切!​

そして、荷物の配達を行うドライバーが何よりも気を付けなければならないのが、配達中の交通事故です。

全国の運送会社から構成される業界団体「全日本トラック協会」は、トラック事故を防止するために様々な取り組みを行っており、事故の発生件数を減少させることに成功しています。

事故防止特設ページ | 全日本トラック協会 | Japan Trucking Association (jta.or.jp)

過労死等・健康起因事故防止特設ページ | 全日本トラック協会 | Japan Trucking Association (jta.or.jp)

トラック事故の発生件数は10年間で3割減!

警視庁の『交通事故統計』によると、営業用トラックによる事故件数は年々減少傾向にあり、2000年の37,007件に比べ2010年には25,447件にまで減っています。

減少率にすると10年間で31.2%減となっており、これは営業用トラック以外も含めた交通事故全体の減少率(22.1%)を大きく上回っている結果になっているとのことです。

また営業用トラックの事故による死亡者数も、2000年には795人でしたが2010年には421人まで減少を見せています。

私たちの日々の生活上必要なモノのほとんどが物流によって支えられています。震災の教訓からも受け取れるように、交通網が麻痺すると途端に私たちの日常はままならなくなってしまいます。現在の私たちの便利かつ快適な生活は物流に支えられており、ドライバーという役割は大きな役割なのです。

次回▶▶▶ドライバーが要⁉~『物流2024年問題』って?~

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